無料のGoogleアカウントを仕事で使うのは危険?会社が管理するアカウントを活用しよう

はじめに
ウィンベル合同会社です。
皆さんの会社では、Googleアカウントを業務利用されていますか?
多くの企業では、コスト削減や手軽さを理由に、無料のGoogleアカウントを業務に活用しています。
確かに、GmailやGoogleカレンダー、Googleドライブといった基本的な機能は無料でも十分に使えます。
しかし、「誰が作ったアカウントか」によって、大きな落とし穴があることをご存知でしょうか。
無料アカウントでも「所有者」は重要
従業員が個人で作成したGoogleアカウントを業務に使っているケースは意外と多く見られます。
しかし、そのアカウントはあくまで個人の所有物です。
仮にその従業員が退職した場合、Gmailの中身もGoogleドライブのデータも「本人のもの」となります。
会社が「引き渡してください」と求めても、法的には強制できません。
最悪の場合、重要な業務データがそのまま失われてしまうおそれもあります。
さらに、Googleドライブで社内共有していたファイルにアクセスされ続けるリスクもあります。
共有設定を外し忘れていた場合、退職後の元従業員に見られ続ける可能性があるからです。
なぜ会社でアカウントを管理すべきなのか
会社がGoogleアカウントを一元管理することで、次のような効果が得られます。
1. パスワード管理がスムーズになる
「ログインできないからパスワードを変えました」といった事態が繰り返されると、セキュリティ上の問題も発生します。
会社側が管理していれば、パスワードポリシーや変更履歴の管理も容易になります。
2. プライベートと業務をしっかり分けられる
個人の端末に私用アカウントと業務用アカウントが混在していると、意図しない情報漏洩のリスクが高まります。
業務用は会社発行・会社管理とすることで、アクセスする端末を限定でき、セキュリティ面でも安心です。
3. 会社が管理していること自体が抑止力になる
在宅勤務やリモートワークが増えるなか、「見えないところで何をしているか」が気になる方も多いでしょう。
会社が発行し、監視可能なアカウントを使ってもらうことで、従業員に対して一定の緊張感を持ってもらうことができます。
4. 万が一の際の証拠保全も可能に
Google Chromeの閲覧履歴は、通常90日間しか保持されません。
しかしGoogleアカウントにログインした状態であれば、「マイアクティビティ」機能を使って18か月分の履歴を確認できます(※設定によって異なります)。
ログ管理ができることは、万が一の内部調査や情報漏洩対応でも大きな意味を持ちます。
実際に起きたトラブル事例
弊社のクライアント様で、業務委託先のスタッフが会社支給のGoogleアカウントではなく、自分の個人アカウントを使って業務にあたっていました。
後に、その人物が業務時間中にまったく別の仕事をしていたことが発覚しました。
ところが、業務で使っていたのが個人アカウントだったため、プロファイルや閲覧履歴に会社側がアクセスすることができず、証拠保全に非常に苦労しました。(全く別のアプローチで証拠は保全できました。)
こうした事態も、「会社が管理するアカウント」を使っていれば防げた可能性があります。
無料版では限界がある。ビジネス利用なら「Google Workspace」を
無料版のGoogleアカウントは便利ですが、業務利用にはセキュリティや管理機能に限界があります。
有料版である「Google Workspace」では、以下のような高度なセキュリティ対策が可能です。
- 二段階認証の強制設定
- 不正アクセスの検出と通知
- 情報漏洩を防ぐデータ損失防止(DLP)機能
- 詳細なアクセス権限の設定と監査ログの取得
これらを適切に活用することで、情報管理の精度が飛躍的に向上します。
「無料で使える」からこそ、ルールと管理が重要
Googleの無料アカウントは便利で多機能ですが、ビジネスの現場では「誰が作ったか」「誰が管理しているか」によって信頼性や安全性が大きく変わります。
従業員任せにせず、会社が発行・管理するアカウントを使用することで、トラブルの芽を摘み、安心してクラウドサービスを活用できる環境を整えましょう。
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